最大の引き金となるのは、くせ毛を伸ばすための縮毛矯正だ。高濃度の還元剤で髪の結合を切り、高熱のストレートアイロンで圧力をかけるこの施術は、美容室のメニューの中でもトップクラスの高度な技術を要する。しかし、美容師の薬剤選定ミスや放置時間の誤り、あるいは過度な温度設定によって毛髪の耐用限界を超えたとき、毛先は一瞬にして縮れ上がる。
さらに恐ろしいのは、毎朝の自宅ケアに潜む罠だ。200度を超える高温で同じ毛束に何度もアイロンを当て続ける日常習慣が、知らず知らずのうちに髪の水分を奪い、ジワジワとタンパク質を焼き固めていく。濡れた髪へのアイロン使用による「水蒸気爆発」も、毛先をチリチリに変えさせる主犯格の一つだ。髪の骨組みが空洞化し、湿気を吸うとグニャグニャに柔らかくなり、乾くとゴワゴワに硬化する悪夢のサイクルがここに完成する。