競走馬としての圧倒的な実績以上に、競馬界に決定的な足跡を残したのが種牡馬としての爆発的な成功です。サラブレッドの始祖とされる「三大始祖(バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアン、ダーレーアラビアン)」の中で、現在において父系血統(サイアーライン)の圧倒的多数を占めているのはダーレーアラビアン系ですが、その実態は「エクリプス系」の独占と言っても過言ではありません。
エクリプスが送り出した産駒は344頭にのぼり、その中からヤングエクリプスやソルトラムといった英ダービー馬が続出しました。さらに、ポテイトーズ(Potoooooooo)やキングファーガス(King Fergus)といった有力後継種牡馬を通じて、その血は急速に欧州全土へ拡散。19世紀から20世紀にかけて、セントサイモン、ファラリス、ネアルコ、そしてノーザンダンサーやミスタープロスペクター、サンデーサイレンスへと連なる名馬たちは、すべて例外なくエクリプスの直系子孫です。
国際血統登録機関の最新統計や遺伝子研究のデータによると、現在世界中で走っているサラブレッドの父系を遡った場合、実に95%以上がエクリプスに直結します。日本で活躍するディープインパクト系やロードカナロア系、キタサンブラック系なども、すべてこの偉大なる1頭の血脈の延長線上に存在しています。