ブライドルレザー経年変化の真実|失敗の共通点と極上の艶を呼ぶ手入れ

ブライドルレザー経年変化の真実|失敗の共通点と極上の艶を呼ぶ手入れ

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一口にブライドルレザーと言っても、英国のどの名門タンナーの原皮を採用しているか、そしてメーカーがどのような哲学で仕立てているかによって、経年変化の表情は劇的に変わります。日本および英国を代表する名門ブランドの実態を比較検証しました。

ブランド名採用タンナー・構造的特徴新品時と3年後の経年変化ビフォーアフター編集部の見解・評価GANZO(ガンゾ)J&E セジュイック社製等の極厚原皮。職人による「切り目本磨き」コバ仕上げ。【前】重厚なブルームと硬質感
【後】漆器のような光沢と深みのある飴色への深化ガンゾのエイジング記録でも評価が高い通り、コバの圧倒的な耐久性と剛性感が特徴。長期使用で最も型崩れしにくい。Whitehouse Cox(ホワイトハウスコックス)フルグレインカウハイドを染色した無骨な肉厚レザー。ステッチワークが特徴的。【前】サラリとした粉状のロウ
【後】シワや小傷を呑み込み、艶と柔軟性が大幅に向上ホワイトハウスコックス経年変化は道具としての味が出やすい。多少手荒に扱ってもそれが風格に変わる実用派。ETTINGER(エッティンガー)外装に極薄に漉いたブライドル、内装に柔軟なイエローのパネルハイドを採用。【前】ブルームは控えめで上品
【後】ドレッシーな光沢を保ち、薄さを維持した端正な姿エッティンガーとの違いは、厚みを極限まで削いだエレガンス。スーツの内ポケットに入れてもシルエットを崩さない。COCOMEISTER(ココマイスター)外装・内装の両面に英国産ブライドルを贅沢に使用したジョージブライドル等。【前】全面を覆う濃密な白い粉
【後】内外装が一体となってガラスのような硬質な輝きへココマイスターの評判を支える圧倒的重厚感。革の面積が広いため、エイジングのダイナミズムを最も視覚的に体感できる。

このように、一口に英国産ブライドルレザーと言っても、仕立ての厚みやコバの処理によって3年後の姿はまったく異なります。堅牢で分厚い革の経年変化をじっくりと楽しみたいなら日本の熟練職人が手掛けるガンゾ、ビジネススーツの胸ポケットに収めてスマートに持ち歩きたいならエッティンガー、そして内外装すべてのエイジングを贅沢に味わい尽くしたいならココマイスターといったように、自身のライフスタイルに合致した選択が不可欠です。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。