「すでに投函・手渡ししてしまった後で、お札を逆向きに入れたことに気づいた……」と青ざめる人は決して珍しくありません。大手ブライダル関連情報誌の調査やウェディングプランナーへのヒアリング取材によると、実際の結婚式現場ではどのような事態が起きているのでしょうか。
都内の有名ホテルでチーフプランナーを務める関係者は次のように内情を明かします。
「披露宴の受付でお預かりしたご祝儀袋は、当日の式結び後に新郎新婦やご親族が控室で開封し、金額と芳名帳の突合を行います。現場の集計作業を見ていると、お札が逆向きに入っていたり、裏返しだったりするご祝儀は全体の5〜8%程度の割合で見受けられます。決して推奨されることではありませんが、珍しい事例ではありません」
では、逆向きで渡された新郎新婦側はどう感じているのでしょうか。SNSや大手コミュニティサイトでの受取側のリアルな声を分析すると、意外な本音が見えてきます。
- 「集計中は金額の確認と名簿チェックで手一杯。1枚ずつお札の向きを気にして誰が逆だったかメモする余裕はなかった」(20代後半・新婦)
- 「仲の良い友人からのご祝儀がお札逆向きだったけれど、『緊張して準備してくれたんだな』と微笑ましく思っただけ。お祝いしてくれた気持ちだけで十分嬉しい」(30代前半・新郎)
- 「親族の年配者の中に、中袋のお札が裏向きだったことに対して『最近の若い人は不祝儀の包み方と区別がつかないのか』と苦言を呈していた人がいた」(30代前半・新婦)
受取人本人である同世代の友人同士であれば、お札の向きが逆でも悪意がないことは明白であり、絶縁やトラブルに直結するケースは極めて稀です。しかし、親族や主賓、目上の取引先関係者が同席する場では、年長者の目に触れて評価を落とすリスクが厳然として存在します。「相手に恥をかかせない」という意味でも、事前確認を徹底する価値があります。