SNSや大手ペットコミュニティ、獣医臨床の現場に寄せられる体験談を検証すると、多くの飼い主が「最初はただのお茶目な癖だと思っていた」と口を揃えます。
都内在住のトイ・プードルの飼い主は、「カーペットの上で毎日楽しそうに顔をスリスリしていたので、動画を撮ってSNSに投稿していた。しかし、ある日よく見ると目の周りの毛が抜け落ち、皮膚が真っ赤にただれていた」と振り返ります。動物病院での診断は、ハウスダストを原因とする重度のアレルギー性皮膚炎でした。この事例が示すように、犬の皮膚病と痒みのサインは、一見すると愛らしい仕草の中に巧妙に隠蔽されます。
また、犬 体を擦り付けるストレスも軽視できません。家族構成の変化や引っ越し、長時間のケージ留守番が続いた柴犬が、畳やソファのヘリに執拗に体を擦り付け、被毛がすり切れてしまったという相談も数多く報告されています。犬にとって単調な環境やフラストレーションは耐え難く、体を何かに押し付けて刺激を得ることで、脳内物質を分泌させて心の平穏を保とうとする自己鎮静(セルフ・スーシング)に走ってしまうのです。