自宅で作る絶品柿の葉茶!失敗しない蒸し時間と収穫時期の極意

自宅で作る絶品柿の葉茶!失敗しない蒸し時間と収穫時期の極意

自宅で作る絶品柿の葉茶!失敗しない蒸し時間と収穫時期の極意の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。

「庭で摘んできた柿の葉をそのまま天日で干せばお茶になる」という言説が一部のSNSや動画サイトで見受けられますが、これは栄養面において大きな誤解です。生の柿の葉には、ビタミンCを急速に酸化・分解してしまうアスコルビン酸酸化酵素(アスコルビナーゼ)という成分が活発に働いています。収穫直後にそのまま天日干しや陰干しを行うと、葉がゆっくりと乾燥していく過程でこの酵素がビタミンCを破壊し尽くしてしまいます。

ここで決定打となるのが柿の葉茶の蒸し方と理由に直結する「熱処理(ブランチング)」です。強火で蒸気を行き渡らせ、葉の内部温度を85℃以上に急上昇させることで、酸化酵素を瞬時に失活(熱変性)させます。日本茶の製造で最初に行われる「殺青(さっせい)」と同じ原理であり、これによって葉の鮮やかな緑色と豊富な栄養価がしっかりと保たれます。

もうひとつの大きな強みが、柿の葉に含まれるプロビタミンCと熱耐性の特異な関係です。一般的な柑橘類に含まれる遊離型のビタミンCは熱に極めて弱く、加熱調理によって容易に壊れてしまいます。しかし、柿の葉に蓄えられているビタミンCは、糖などの分子と結合した「プロビタミンC(配糖体型)」の形態を多く取っています。熱に対して驚異的な耐性を備えており、蒸留や煮沸を経ても体内へ無事に届くという驚くべき特性を誇ります。酵素さえ熱で止めてしまえば、その後のお湯出しでも成分が壊れないという、植物界屈指の優れた防御構造です。

蒸し時間の目安は、沸騰した蒸し器に葉を入れてから1分30秒〜2分間。これ以上長すぎると葉がドロドロに煮崩れて風味が落ち、短すぎると中心部まで熱が通らず酵素が生き残ってしまいます。蒸し上がった直後にうちわや扇風機で素早く粗熱を取ることも、茶葉の美しい仕上がりを左右するプロ直伝の技法です。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。