ケルニッヒ徴候とは?髄膜炎を見抜く検査手技と135度の基準を徹底解説について見逃せない 事実を分かりやすい構成で解説いたします。
中枢神経感染症やくも膜下出血の鑑別診断では、ケルニッヒ徴候単体ではなく、他の髄膜刺激所見と組み合わせた総合評価が鉄則です。現場で頻用される4大テストの特徴と臨床的意義を下表にまとめました。
徴候・検査名詳細・手技と陽性基準感度・特異度の目安編集部の見解・臨床現場の評価ケルニッヒ徴候
(Kernig)股関節90度から膝を伸展させ、135度未満で抵抗・激痛が生じる。感度:約10〜30%
特異度:95%以上陽性なら髄膜病変の確率が極めて高い。確定診断の後押しに必須。項部硬直
(Neck stiffness)仰臥位で頭部を持ち上げ前屈させた際、後頭筋群の抵抗で顎が胸につかない。感度:約30〜70%
特異度:約60〜80%最も知名度が高い基本手技。頚椎症や肩こりとの鑑別に注意が必要。ブルジンスキー徴候
(Brudzinski)頭部を受動的に前屈させた際、両側の股関節と膝関節が無意識に屈曲する。感度:約10〜20%
特異度:95%以上不随意の逃避反射を捉えるため客観性が高く、小児でも判別しやすい。ジョルトサイン
(Jolt accentuation)頭部を水平方向に1秒間2〜3回の速度で左右に振った際、頭痛が増悪する。感度:90%前後
特異度:約60%初動スクリーニングに最適。「陰性なら髄膜炎の可能性が下がる」指標。
医学教育や看護師国家試験 髄膜刺激徴候の学習現場では、これらの覚え方として「項(項部硬直)・ケ(ケルニッヒ)・ブ(ブルジンスキー)・ジョ(ジョルト)」という語呂合わせが定着しています。スクリーニング(除外診断)には感度の高いジョルトサインを用い、病態の確定には特異度の高いケルニッヒ徴候やブルジンスキー徴候を用いるという二段構えのアプローチが救急医療の標準となっています。