十朱幸代のキャリアを語る上で欠かせないのが、世間を騒然とさせた西城秀樹との伝説的な熱愛報道だ。トップアイドルとして絶大な人気を誇っていたスーパースターと、銀幕で頂点を極めた実力派大女優。世代を超えた二人のロマンスは、当時の芸能界に巨大なセンセーションを巻き起こした。
結婚間近とまで報じられながらも、最終的に二人は別々の道を選択した。その背景には、互いの表現活動に対する深い敬意と、女優として生涯をかけて芸の道を全うしようとした十朱幸代の揺るぎない覚悟があった。誰かの妻や付属物になるのではなく、一人の自立した表現者として生き抜く。愛の甘美さと痛みを芸の糧へと昇華させた彼女の生き様は、今なお多くの人々に強烈な感銘を与えている。