『プロミスザスター』を語る上で絶対に外せないのが、あまりにもドラマチックな歌割り(パート分け)の構成です。本作は、グループの絶対的支柱であるアイナ・ジ・エンドが2016年12月に声帯結節の手術を受け、一時活動休止を余儀なくされた直後の復帰シングルでした。
楽曲のプロローグを告げるAメロを担当するのはセントチヒロ・チッチです。チッチのストレートで透明感があり、どこか哀愁を帯びた声質は、リスナーを一気に物語の世界へと引き込みます。主旋律の土台をチッチが正確かつエモーショナルに整えることで、楽曲の叙情性が際立ちます。
そしてBメロでは、モモコグミカンパニーの繊細な声、ハシヤスメ・アツコの艶やかな響き、リンリンの内に秘めた狂気を感じさせるトーン、アユニ・D(当時加入から半年余り)の荒削りながら真っ直ぐなボーカルがリレー形式で重なり、徐々に感情の圧力を高めていきます。
ハイライトは、2サビが終わり静寂が訪れたあとの「落ちサビ」です。ここで響き渡るのが、手術を乗り越え、歌手生命を賭けてマイクの前に戻ってきたアイナ・ジ・エンドのハスキーな絶叫です。
「だから僕は待って待って 未来を待って立って……」
擦れ、震え、それでも魂を振り絞るようにして放たれるこのテイクは、音程の正しさや小手先の技巧を超越した「生命の叫び」そのものでした。報道関係者や当時のレコーディングエンジニアの証言によれば、このパートはテイクを重ねず、彼女の生々しい感情が極限まで乗った瞬間がパッケージされたといいます。チッチが作り出した光の世界に、アイナの壮絶な影と炎が交わるこのコントラストこそが、聴く者の涙腺を否応なく決壊させる最大の要因です。