ドラマ『妻を看取る日』キャストと実話真相|結末あらすじと再放送

ドラマ『妻を看取る日』キャストと実話真相|結末あらすじと再放送

ドラマ『妻を看取る日』キャストと実話真相|結末あらすじと再放送にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

本作を語る上で欠かせないのが、原作となった実話手記『妻を看取る日』(新潮社刊)の著者であり、モデルとなった垣添忠生氏の存在です。垣添氏は東京大学医学部を卒業後、泌尿器科医として数々の難手術を手がけ、国立がんセンター中央病院長、同センター総長を歴任した、名実ともに日本のがん医療を牽引してきた大人物です。しかし、その輝かしい経歴の裏で、造形作家として自立した精神を持っていた妻・昭子さんが2006年に肺小細胞がんを発症。2007年12月31日の大晦日に自宅で息を引き取るまでの約1年余り、垣添氏は「医師」ではなく「一人の夫」として壮絶な介護生活を送りました。

ドラマ『妻を看取る日』のキャスト陣は、この重厚な実話を映像化するにふさわしい実力派俳優たちが集結しました。主人公の医師役を演じた名優は、学会や病院で見せる鋭い眼差しと、自宅の寝室で妻の背中をさする際の頼りなく震える手の対比を見事に演じ分けました。妻役を演じた女優もまた、次第に痩せ細り体力を奪われながらも、最期まで自身の尊厳と美意識を失わない女性の気高さを鬼気迫る演技で体現しています。

制作関係者の証言によると、撮影前には垣添氏本人への綿密な取材が行われ、当時の日記やメモ、昭子さんが遺したアトリエの様子まで入念にリサーチされたといいます。自著の中で垣添氏が吐露した「がんの最高責任者でありながら、妻一人救えなかった」という痛烈な自己否定の言葉は、ドラマの台詞や主人公の表情の翳りの中にも生々しく投影されており、単なる美談に仕立て上げないリアリズムが確立されました。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。