一方で、駅舎そのものを舞台にした新しい動きも活発だ。駅構内の店舗スペースには、小樽の伝統的なガラス工芸を現代風にアレンジしたショップや、地元産の果物を使ったクラフトジンのバーなどが相次いでオープンしている。
仕掛け人となっているのは、UターンやIターンで小樽に移り住んだ20代から30代の若手クリエイターたちだ。彼らは、駅が持つ歴史的な価値をリスペクトしつつ、単なるお土産物屋ではない「今」の小樽を表現する場として駅を活用している。かつて石炭の積み出し港として栄えた小樽のDNAを引き継ぎ、人やモノが集まる場所としての駅の魅力を再定義しようとする試みが、静かに実を結びつつある。