Q1:なぜ撮影者ケヴィン・カーターは子どもをすぐに助けなかったのですか?
A1:当時の国連支援部隊からジャーナリストに対し、感染症予防や配給業務の混乱防止のため「被災者に直接触れてはならない」という厳格な規則が課されていました。また、現場は国連給食センターのすぐ目の前であり、子どもの母親も至近距離の配給列に並んでいたため、孤立して遺棄された状態ではありませんでした。カーターは撮影後すぐにハゲワシを追い払っています。
Q2:写真に写っている子どもは本当に亡くなってしまったのですか?
A2:撮影直後に亡くなったわけではありません。子どもは給食センターで保護されて飢餓を生き延び、成長しました。後年の現地調査により、撮影から約14年後の2007年頃に熱病(マラリア等)で亡くなったことが家族への取材で判明しています。
Q3:写真はやらせや捏造だったという噂は本当ですか?
A3:演出や捏造ではありません。飢餓に苦しむ子どもと、餌を求めて降り立った野生のハゲワシをありのままに捉えたものです。ただし、望遠レンズの圧縮効果によって鳥と子どもの距離が極端に近く見える構図になっていたため、実際の現場の広がりや給食センターの存在が見えにくくなっていたという光学的・空間的背景は存在します。
Q4:ケヴィン・カーターが自殺した直接の引き金は何だったのですか?
A4:世論からのバッシングだけでなく、南アフリカのアパルトヘイト闘争下での虐殺取材による深刻なPTSD(心的外傷後ストレス障害)、取材中に親友ケン・オーステルブルックが銃撃死したことへの絶望、重度のうつ病、そして家賃も払えないほどの経済的困窮が重なったことが主因です。