ドイツ3B政策の主要都市とは?鉄道建設の野心と世界大戦の火種を暴く

ドイツ3B政策の主要都市とは?鉄道建設の野心と世界大戦の火種を暴く

ドイツ3B政策の主要都市とは?鉄道建設の野心と世界大戦の火種を暴くについての最新情報をご紹介します。

世界史の教科書において、ドイツの3B政策と真っ向から衝突したとされるのが、覇権国家イギリスが敷いたイギリス3C政策です。両者の戦略的対立は、単なる領土の取り合いではなく、世界の海洋と陸上交通をめぐるインフラの覇権争いでした。

イギリスは、エジプトのカイロ(Cairo)、南アフリカのケープタウン(Cape Town)、そして「大英帝国の王冠の輝く宝石」と呼ばれたインドのカルカッタ(Calcutta、現コルカタ)の3拠点を結び、アフリカ大陸の縦断とインド洋の完全掌握を目指していました。イギリスにとって海上交通路(シーレーン)、とりわけスエズ運河から紅海、インド洋へと至る航路は国家存亡に関わる生命線でした。

そこに割り込んできたのが、陸上からの圧倒的な高速輸送を可能にするドイツの鉄道網です。ベルリンからバグダードを経てペルシア湾へ抜けるルートが完成すれば、イギリス艦隊の海上封鎖を無力化できるだけでなく、イギリス本国からインドへの航路を側面から脅かすことになります。この地政学的脅威こそが、帝国主義対立理由の中核でした。

項目ドイツ:3B政策イギリス:3C政策編集部の分析・対立の構図主導国・指導者ドイツ帝国(皇帝ヴィルヘルム2世)大英帝国(セシル・ローズら植民地派)新興の後発帝国と既得権益を守る老舗覇権国の対立主要拠点・都市ベルリン、ビザンティウム、バグダードカイロ、ケープタウン、カルカッタ3B政策3C政策違いは陸上進出型か海洋・植民地防衛型か中核インフラ大陸横断鉄道(バグダード鉄道)アフリカ縦断鉄道、スエズ運河航路陸上鉄道輸送網が英海軍のシーパワー包囲網を突破する試み刺激された他国イギリス(インド防衛)、ロシア(南下阻止)フランス(アフリカ横断政策とファショダで衝突)ドイツの進出が、長年対立していた英仏露を協商へ団結させた思想的背景パン=ゲルマン主義(ゲルマン民族拡大)パクス・ブリタニカ、社会進化論的帝国主義独善的な民族優越主義が妥協なきゼロサムゲームを誘発

さらに、バルカン半島から海峡地帯への進出は、スラヴ系諸民族の保護者を自任し地中海への出口を求めていたロシア帝国の「南下政策」とも完全にバッティングしました。これにより、ロシアのパン=スラヴ主義とドイツの後援を受けたオーストリアの対立が決定的に悪化し、のちにバルカン半島が「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれる下地が整っていったのです。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。