辛いものを食べた当日だけでなく、「唐辛子を食べた翌日の朝に激しい腹痛や排便時の灼熱感に襲われる」というトラブルも頻発しています。このタイムラグには、カプサイシンの消化・吸収特性が深く関わっています。
カプサイシンは脂溶性の化合物であり、胃や小腸の消化酵素では完全に分解されにくい性質を持っています。過剰に摂取されたカプサイシンは未消化のまま大腸を通過し、直腸や肛門管へと到達します。肛門付近の皮膚や粘膜にも舌と同じTRPV1受容体が豊富に存在するため、排便時にまるで火がついたような激痛やヒリヒリ感をもたらすのです。
前夜に食べた激辛料理の刺激物が、十数時間かけて腸管を刺激しながら移動し、最終出口である肛門に到達したサインが「翌朝の激痛」です。この現象を防ぐためには、刺激物をできるだけ薄めて排出をスムーズにする事後ケアが欠かせません。