「親がリウマチだから自分も必ず発症する」という不安を抱える人は少なくありません。しかし、これは医学的に誤った認識です。
遺伝学的研究によると、関節リウマチの遺伝率は20〜30%程度と見積もられており、HLA-DRB1などの特定遺伝子型が発症リスクに関与していることは確かですが、「遺伝子を持っている=必ず発症する」わけではありません。発症には「遺伝的素因(体質)」+「環境因子(喫煙、歯周病、過度なストレス、感染症)」の双方が揃う必要があります。
特に近年の研究で最も警戒されている環境リスク因子は「喫煙」と「重度歯周病(ポルフィロモナス・ジンジバリス菌の感染)」です。これらは体内でシトルリン化タンパク質の産生を促し、自己抗体(抗CCP抗体)の形成を強力に後押しします。家系にリウマチ患者がいる場合でも、禁煙を徹底し、口腔環境を清潔に保ち、ストレスコントロールを行うことで発症リスクを大幅に低減させることが可能です。