不動産市場の熱気も従来の傾向とは一線を画す。一昔前のように「富裕層の高齢者が老後を過ごす大邸宅」や「夏場だけ使う別荘」を探す層に代わり、30代から40代の実務層やファミリー世代による実住ニーズが突出している。
築年数の経ったヴィンテージ物件や古民家をリノベーションし、最新の断熱・省エネ性能とローカルな木材を融合させたモダン住宅へと生まれ変わらせる事例が急増中だ。土地の価値は単なる坪単価ではなく、「どれだけ海や山の借景を取り込めるか」「地域コミュニティに自然に溶け込めるか」という定性的なクオリティによって再定義されている。供給数が限られていることもあり、良質な物件は表に出る前に口コミや地域ネットワークで売買が決まるケースも少なくない。