星麻琴アナを語る上で避けて通れないのが、母・三雲孝江氏の存在です。TBSの『イブニング・ニュース』などで長年キャスターを務め、フリー転身後もワイドショーのご意見番として絶大な知名度を誇る母と、元TBS関連会社プロデューサーの父親・星勝幸氏という、まさに放送界のサラブレッドとして育ちました。
学歴を辿ると、慶應義塾中等部・慶應義塾女子高等学校を経て慶應義塾大学文学部フランス文学専攻を卒業。在学中には名門料理学校「ル・コルドン・ブルー代官山校」にも通うなど、一見すると絵に描いたようなエリートコースを歩んでいます。しかし、NHK入局以後のキャリアパスは、そうした華美なイメージとは対極の泥臭いものでした。
2014年に入局した星アナの初任地は岡山放送局(2014〜2018年度)でした。ここで4年間、地域の農家や被災地の取材に駆け回り、続く札幌放送局(2019〜2021年度)では厳しい冬の気象報道やドキュメンタリー制作に従事。東京アナウンス室へ異動するまでに、地方局で足掛け8年もの歳月を過ごしています。民放のキー局であれば「二世」の話題性を買って即座に全国ネットへ投入されるケースも珍しくありませんが、NHKにおいて彼女は地方回りの下積みを徹底的に課され、現場取材の基礎を叩き込まれました。「母の七光り」という色眼鏡を完全に跳ね返したのは、この8年間で培われた現場記者顔負けのフットワークに他なりません。