玉ねぎ栽培で最もよくある失敗のひとつが「浅植えと深植りの二択ミス」だ。貸し農園で10年にわたり栽培を続けてきた実践者は「コツは深さ3cmと冬の管理」と明言しており、この数字には明確な根拠がある。
深さ3cmの理由──玉ねぎの苗の根元(白い部分と緑の部分の境界)を土面から約1cm出した状態で固定すると、植え付け深さは自然と2〜3cmになる。これより浅いと霜柱が立った際に根が浮き上がる「浮き苗」が発生し、枯死する。逆に深植えにすると球の肥大が妨げられ、形の悪い小玉になる確率が跳ね上がる。自給自足の家庭菜園情報を集積した複数の専門メディアが「なんとなく植えた」ことによる失敗例として真っ先に挙げるのが、この深さの問題だ。
株間15cmの根拠──玉ねぎは地中で横方向に球を膨らませていく。株間が狭すぎると球同士が干渉し合い、十分な肥大ができない。逆に広すぎると畑のスペースを無駄にする。サカタのタネの公式栽培レッスンでも推奨される株間15cm・条間(列の間隔)20cmが家庭菜園では最も汎用性が高い設定だ。プランター栽培の場合は、深さ30cm以上の大型プランターを用い、株間は10〜12cmとやや詰めて植えることで対応できる。
植え付けの具体的な手順を整理すると次の通りだ。まず畝(うね)を立てて表面を平らにならし、マルチフィルムを敷く(後のセクションで詳述)。次にマルチに穴を開け、指や細い棒で深さ3cmの穴を作る。苗の根元を軽くつまみ、白と緑の境目が土面より約1cm上に来るように差し込む。最後に周囲の土をそっと押さえて固定する。この「軽く押さえる」という動作が意外と重要で、強く踏みつけると根の活着を妨げる。
---