霧と靄の違いは視程1Km!気象庁基準と霞・煙霧の見分け方解説

霧と靄の違いは視程1Km!気象庁基準と霞・煙霧の見分け方解説

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インターネット上の掲示板やSNSで定期的に議論となるのが、「霧と靄と霞の違い」や「春霞と黄砂の関係」に関する誤認だ。古くから和歌や俳句に詠まれてきた「霞(かすみ)」について、多くの人が「霧や靄と同じような気象庁の公式用語」だと思い込んでいる。しかし、霞は気象庁の予報用語・観測用語としては一切採用されていない。

古典文学において、春に景色がぼやける情景を「霞(春霞)」、秋に同様の情景が現れるのを「霧」と呼び分けた歴史的・文化的背景がある。しかし現代の気象科学において、「霞」という現象は明確な物理的定義を持たない。水滴によるものなのか、砂塵によるものなのかを問わず、遠くの景色がぼんやりとかすんで見える情景そのものを指す文学的・日常的な言葉に過ぎないのだ。夜間に視界がかすむことを「朧(おぼろ)」と呼ぶのと同様の文化的表現である。

さらに見落とされがちな盲点が、「煙霧(えんむ)」との見分け方だ。春先に「今日は春霞がかかっていて風情がある」と口にしている光景が、科学的に検証すると春霞と黄砂の影響を受けた煙霧であったという事例は少なくない。

煙霧は、大気中に漂う主成分が「水滴」ではなく、土壌の微粒子、工場の煤煙、自動車の排気ガス、火山灰、そして大陸から飛来する黄砂やPM2.5などの「乾いた微粒子(乾性粒子)」である。見分けるための決定的な指標は湿度だ。空気がしっとりとして湿度が75%〜80%以上あれば霧や靄の可能性が高いが、湿度が50%〜60%台と乾燥しているにもかかわらず遠くが黄色や茶褐色に濁って見通せない場合、それは霧ではなく煙霧と断定できる。呼吸器系に持病を抱える人にとって、煙霧は健康被害を引き起こすリスク因子となるため、気象情報の「黄砂情報」や「煙霧注意情報」を正確に見極めるリテラシーが求められる。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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