室蘭の夜を語る上で欠かせないのが、重工業の発展と歓楽街の立地シフトという地域史の文脈です。かつて室蘭の繁華街といえば、旧室蘭駅周辺の「中央町」が中心地でした。しかし、昭和中期から平成にかけて商業機能や交通網が東室蘭駅周辺へ移転するにつれ、室蘭市中島町の歓楽街としての経緯が本格的に動き出しました。
製鉄所や機械工場の現場で働くタフな労働者たちの胃袋と喉を潤すため、安くてスタミナのつく酒肴が求められた結果、豚肉とタマネギを特製ダレで焼き上げ洋がらしを添える「室蘭やきとり」が定着。中島町1丁目から4丁目にかけて広がるエリア(通称「シャンシャン通り」や仲通り周辺)には、現在も居酒屋、小料理屋、スナックビルがひしめき、道内でも有数の活況を維持しています。