境内に足を踏み入れた者が目を見張るのが、天然記念物に指定されているアケボノフジの巨樹「阿知の藤」だ。推定樹齢500年を超え、同種の藤としては日本最古かつ最大級の規模を誇る。
2026年の春、見頃を迎えるのは4月下旬から5月上旬にかけて。淡い紅紫色から薄紫色へと移ろう花房が棚いっぱいに咲き誇り、風が吹くたびに甘い香りが境内を包み込む。満開のピーク時には、まるで紫の雲が頭上に広がっているかのような幻想的な光景が創り出される。気候の変動によって開花時期がわずかに前後するため、直前の気温チェックを忘れてはならない。