一方で、なぜ馬油はこれほどまでに人間の肌と相性が良いのか。都内のクリニックで診療を行う皮膚科専門医に美容皮膚科学の知見に基づく解説を求めた。日本皮膚科学会に所属する同医師は、馬油の脂肪酸構成比に着目する。
「植物性オイルの多くはオレイン酸やリノール酸が主体ですが、馬油は植物オイルと動物性脂質のハイブリッドのような絶妙なバランスを持っています。特にα-リノレン酸などの不飽和脂肪酸が約60%を占めており、これが人間の皮脂膜と非常によく似ています。そのため、肌に載せた瞬間に角質層の隙間へすべり込み、細胞間脂質を補う役割を果たします」