手軽で安全に見えるゴキブリ体操ですが、やり方を誤るとかえって身体を痛めるリスクが存在します。神戸・御影のパーソナルジムIZURU代表・伊藤出トレーナーをはじめとする運動指導の専門家は、以下の「よくある間違い」に対して注意を促しています。
1. 足を無理にピーンと真っ直ぐ伸ばそうとして腰を痛める
最も多い失敗が、「手足を天井に向けて真っ直ぐピンと伸ばさなければならない」という思い込みです。ハムストリングス(太もも裏)や股関節が硬い人が無理に脚を直角まで伸ばそうとすると、骨盤が後傾し、腰が浮いて過度な負担がかかります。「腰が床から浮いた状態で手足を激しく振る」と、腰椎を痛めて急性腰痛(ギックリ腰)を引き起こす危険があります。身体が硬い人は、膝や肘を軽く曲げた「脱力状態」で行うのが鉄則です。
2. 首や肩に余計な力が入って肩こりを悪化させる
手足を空中に持ち上げようと意識しすぎるあまり、頭が床から浮いたり、肩をすくめて首筋に強い力みが入ってしまうケースです。これでは副交感神経が優位にならず、首こりや頭痛を誘発します。後頭部と背中全体は完全にマットや敷布団に預け、首回りは完全にリラックスさせましょう。
3. 大振りで雑に動かし、末端の毛細血管が振動していない
手足を大きくバタバタと暴れるように動かしても、毛管運動本来のポンプ効果は得られません。必要なのは「振幅が小さく、小刻みな高周波の微振動」です。手首や足首の力を抜き、水滴を振り払うような感覚で細かくブルブルと揺らすことが、血管壁を刺激するための重要なポイントです。