「50歳を過ぎてから、自分が本当に愛しているものだけに時間を使いたいと思うようになった」。カメラに向かってそう語るフランク・グリロの目には、迷いがない。怪我と隣り合わせのアクション撮影を長年乗り越えてきた彼にとって、バイクで風を切り、無造作に差し出された地元の料理を喰らう時間は、魂を再充電するための聖域なのだ。
撮影中、彼はスタッフの手配した高級ホテルを断り、バイク仲間が教えてくれた古いモーテルに泊まり込むこともあったという。そうした飾らない佇まいが、画面を通じて視聴者にストレートに伝わってくる。