スクーバルのすごさは数字を見れば一目瞭然だ。100マイル(約161km/h)に迫る迫力のフォーシームに加え、打者の膝元で急降下するチェンジアップ。そして、カウントを整えるスライダー。打者からすれば「分かっていても打てない」絶望的なボールが毎投球のように投げ込まれる。
2024年にサイ・ヤング賞を満場一致で獲得して以降、彼の価値はうなぎ登りだった。勝利を渇望するコンテンダー球団(優勝を狙うチーム)にとって、スクーバルのような「1試合を1人で勝ち切れるエース」は喉から手が出るほど欲しいピースだ。球団の若手育成システムが熟し、勝負をかけるタイミングを迎えた強豪たちが、こぞってタイガースのフロントに電話をかけ続けたのは当然の成り行きだった。