生産地から卸売市場、スーパーのバックヤードを経て消費者の手元に届くまで、食材は徹底した温度管理システム「コールドチェーン」によって守られている。しかし、自宅に持ち帰った瞬間にその鎖が途切れてしまっては意味がない。
食材をチルド室へ入れる際、プロが徹底している鉄則が3つある。
第1に「水分の完全除去」だ。パックの底に溜まったドリップは雑菌の温床であり、生臭さの元凶となる。買ってきた肉や魚はパックから出し、清潔なペーパータオルで表面の水分を優しく拭き取る。これだけで保存可能期間と風味が格段に変わる。
第2に「密閉による酸化遮断」である。ラップで空気が入らないよう隙間なく包み、ジッパー付き保存袋に入れてチルド室の奥へ配置する。冷気の吹き出し口付近は温度が安定しやすく、食材の酸化を最小限に食い止めることができる。
第3に「詰め込みすぎない」こと。チルド室内に隙間なく食材を詰め込むと、冷気の循環が阻害されて局所的な温度上昇を招く。スペースの7割程度を目安に、見通しの良いレイアウトを保つのがコツだ。