華麗な転身を遂げたように見える保阪尚希ですが、その背景には壮絶な人生経験が存在します。保阪尚希の若い頃を知る上で避けて通れないのが、7歳のときに両親が相次いで自ら命を絶つという、過酷を極めた体験です。祖母の手によって育てられた彼は、極めて幼い時期から「自分の人生は自分自身の判断と腕一本で切り拓くしかない」という強烈な生存本能を培いました。
1980年代後半に芸能界入りし、シャープな顔立ちと危険な色気を放つ実力派俳優としてトップスターへ駆け上がったものの、彼をもうひとつの試練が襲います。2000年、急性腹膜炎を患い、内臓破裂によって昏睡状態に陥る事態に見舞われました。緊急手術によって九死に一生を得た当時の心境について、過去の自著や単独インタビューで保阪は次のように振り返っています。
「死の淵に立ったとき、どれほどお金や名声があっても身体が動かなければ一瞬で無価値になると痛感した。残された命で何を為すべきか、健康という本質に向き合わざるを得なかった」
この臨死体験を経て、2007年には山形県・出羽三山(羽黒山)で修行を積み、得度して僧名「尚聴」を授かりました。心身の浄化と食養生、東洋医学への深い造詣はここから始まっています。彼が現在手がける健康器具やサプリメントは、単なるビジネス上の思いつきではなく、自らが病魔を克服する過程で培った知識と信念の結晶です。