日本のこうした動向は、決して孤立したものではない。世界保健機関(WHO)は近年、非感染性疾患(NCDs)の対策として高血圧管理を最優先課題の一つに掲げ、世界各国に対して厳格な血圧管理目標の提示を呼びかけている。
グローバルな視点で見ると、米国のガイドラインをはじめ世界中で目標数値の引き下げが進むトレンドが存在する。超高齢社会をひた走る日本において、医療・ヘルスケア分野の持続可能性を確保するためには、国際基準と同等以上の予防戦略が不可欠だ。
しかし、単に目標値を下げるだけでは解決しない問題もある。医療機関への過度な集中や、健康への過度な不安(サイバーコンドリア)をいかに防ぐかという運用上の実務的課題も残されており、現場での柔軟な個別対応が試されている。