ジョン・ウィックは本当に死んだ?衝撃の生存説と続編『5』の真相を徹底解説

ジョン・ウィックは本当に死んだ?衝撃の生存説と続編『5』の真相を徹底解説

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第1作の公開当初、観客の間でしばしば「なぜ子犬1匹と車のためにここまでの大戦争が起きるのか」という疑問が生じました。しかし、物語を心理的・構造的に解剖すると、そこには必然とも言える理由が存在します。

第1作でロシアン・マフィアのボスの息子ヨセフが強奪した1969年型マスタングと、理不尽に撲殺されたビーグルの子犬デイジー。ジョン・ウィック犬が狙われた理由は、ヨセフがジョンの正体を知らず、ただ気に入った名車を奪うための無軌道な強盗に過ぎませんでした。しかしジョンにとって、その子犬は病死した最愛の妻ヘレンが「自分が逝った後も、あなたが悲嘆に暮れて心を閉ざさないように」と手配した、最後の贈り物だったのです。

心理学における「移行対象(強い愛着の拠り所)」であった子犬を殺されたことで、ジョンを平穏な人間社会に繋ぎ止めていた唯一の精神的アンカーが完全に断ち切られました。その結果、眠っていた怪物「ババヤガ」が覚醒することになります。

さらに彼が命を狙われ続けた背景には、主席連合の正体と掟ルールの絶対性があります。裏社会の最高意思決定機関である主席連合は、世界規模の犯罪組織の頂点に君臨する12の座席で構成され、血の契約である「誓印(マーカー)」とコンチネンタル・ホテル内での不戦協定という厳格な掟によって秩序を維持しています。

第2作で誓印の義務を果たすため標的を暗殺したジョンは、依頼主の裏切りに直面し、掟を破ってコンチネンタル・ホテル敷地内で相手を射殺しました。この「掟の絶対遵守」という構造上、ジョンは裏社会から破門(エクス・コミュニカード)され、世界中の暗殺者から賞金首として狙われ続ける連鎖へ巻き込まれていったのです。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。