素材の選び方ひとつで、完成品の表情は劇的に変貌する。一般的な単色の教育用折り紙だけでなく、華やかな友禅柄や金箔を散らした千代紙を用いることで、やっこさんはインテリアとしても通用する工芸品へと昇華する。
文様を意識して折ることで、着物の襟元や袴の部分に思いがけない美しいグラフィックが現れる。平面の意匠が立体的な衣服のドレープへと変換される面白さは、日本伝統文化が培ってきた幾何学的な美意識そのものだ。現代のクリエイターたちの間では、和紙の繊維感を活かしたミニチュアアートや、モダンな幾何学パターンをプリントした紙でやっこさんを折る新たな試みも定着し始めている。