無量大数や不可説不可説転といった天文学的なスケールに触れると、「それはもう無限大(∞)と同じではないのか」と感じる人が少なくありません。しかし、数学において「巨大数」と「無限大」の間には越えられない決定的な境界線が引かれています。
無限大(インフィニティ)は、特定の数(実数)ではありません。「限りなく大きくなり続けている状態」や「限界が存在しないこと」を示す概念・記号です。したがって、無限大に対して「1を引く」ことや「偶数か奇数かを判定する」ことはできません。
一方、無量大数も不可説不可説転も、どれほど桁数が途方もなかろうと厳密に特定された「有限の数」です。1を足せば次の整数になり、2で割れば半分になります。この「有限である」という事実こそが、数学者たちをさらに先の巨大数探求へと駆り立てる原動力となっています。