ギターの半音下げチューニングとは、標準的な「レギュラーチューニング(E-A-D-G-B-E)」から、すべての弦の音高を均等に半音(短2度 / 1フレット分)低く設定する変則チューニングの一種です。海外の楽譜や機材設定では「Half Step Down」「Eb Tuning」「Down 1/2 Step」などと表記されます。
全弦を均等に下げるため、コードフォームやスケールのポジション自体はレギュラーチューニングと全く同じ運指で演奏できる点が最大の特徴です。たとえば、開放弦を含む「ローコードのG」の形を押さえて鳴らすと、実際に出力される実音は「G♭(F#)」になります。
音楽制作ソフトウェア(DAW)やスマートチューナーの普及が進む2026年の音楽シーンにおいても、このチューニングの需要は衰えていません。それどころか、最新のデジタルピッチシフターやモデリングアンプの進化というニュースが機材界隈を賑わすなかでも、「生弦のテンション感とアタックのニュアンスだけは物理的に弦を緩めなければ出せない」として、あえて実機で半音下げる現場のこだわりが再評価されています。