Q1:エリクソンの発達段階で最も重要とされる時期はどこですか?
A1:すべての段階が連鎖していますが、理論の中核であり最も注目されるのは第5段階の「青年期(同一性の確立 vs 同一性の拡散)」です。ここで獲得される確固たる自己意識(アイデンティティ)が、その後の成人期の親密な人間関係や壮年期の社会貢献の土台となります。
Q2:エリクソンが提唱した「モラトリアム」とはどういう意味ですか?
A2:本来は経済用語で「支払猶予」を意味しますが、エリクソンは「大人の社会的責任や義務を一時的に猶予され、自己のアイデンティティを確立するために実験や模索を行う期間」として定義しました。現代では大学進学期や青年期全般を指す概念として広く定着しています。
Q3:発達課題を達成できなかった場合はどうなりますか?
A3:その段階のマイナス要素(不信、恥、劣等感、孤立など)が優位になり、次の段階の課題に取り組む際に生きづらさやつまずきを感じやすくなります。しかし、その後の人間関係やライフイベントを通じて課題をやり直す「再統合」が可能です。
Q4:エリクソンの発達課題とフロイトの発達段階は何が違うのですか?
A4:フロイトが思春期(性器期)までのリビドー(性的エネルギー)の発達に焦点を当てたのに対し、エリクソンは心理・社会的要因を重視し、人間の一生(老年期の死に至るまで)を網羅した「生涯発達」の視点を確立した点が決定的に異なります。