三重県松阪市出身のあべ静江は、東海ラジオの人気深夜番組で学生DJとして活躍し、すでに地元で絶大な人気を誇っていました。その類まれな美貌と声の魅力に目を留めた音楽関係者によってスカウトされ、1973年5月25日に「コーヒーショップで」で鮮烈な歌手デビューを飾ります。
哀愁漂うメロディと澄んだ歌声は瞬く間に日本中を虜にし、同年の「第15回日本レコード大賞新人賞」を受賞。名実ともにトップスターへの階段を一気に駆け上がりました。
さらに同年9月にリリースされた2ndシングル「みずいろの手紙」は、彼女の人気を決定づける特大ヒットを記録します。曲の冒頭で語られる「お元気ですか?そして今でも愛していると言ってくださいますか…」という情感豊かなセリフは日本中で大流行し、社会現象を巻き起こしました。清楚なドレスを身にまとい、儚げに語りかける姿は、全国のお茶の間に強烈な印象を焼き付けたのです。