すべての選手が華々しい引退試合を用意してもらえるわけではありません。毎年秋になると訪れる「戦力外通告」という非情な宣告。20代前半から中盤の若さでプロ野球生活にピリオドを打たざるを得なかった選手たちにも、それぞれの切実なドラマが存在します。
合同トライアウトを受験した後、NPB復帰を目指して独立リーグへ移籍する選手もいれば、きっぱりと現役への未練を断ち切って一般社会へ飛び込む選手もいます。かつて阪神で育成選手やファーム主力として汗を流した選手たちのその後を追うと、大手警備会社、ハウスメーカーの営業職、パーソナルトレーナー、医療系専門職(柔道整復師や理学療法士)など、堅実な職種で第二の人生を切り拓いている姿が浮かび上がります。
球団側も近年はセカンドキャリア支援に力を入れており、オフィシャルスポンサー企業への就職斡旋やビジネス研修の受講をバックアップしています。「元プロ野球選手」という肩書に甘えることなく、地道な努力で職場のエースとして信頼を勝ち取っているOBの姿は、多くの人々に勇気を与えています。