きゅうりのキューちゃんが誕生したのは、高度経済成長期の只中である1962年(昭和37年)のことです。愛知県豊橋市に本社を置く東海漬物が開発・発売しました。当時の漬物は樽から量り売りされるのが一般的で、日持ちが短く、独特の強い発酵臭が敬遠されることもありました。
そこで東海漬物は「いつでもどこでも手軽に、清潔で美味しい醤油漬けを食べてもらいたい」という思いから、業界初となる密封小袋包装(パウチパック)の実用化に踏み切ります。この技術革新により、常温流通が可能となり、全国のスーパーや商店へ一気に普及しました。
親しみやすいブランド構築にも早くから注力していました。黄色い帽子をかぶった愛らしいマスコットキャラクター「キューちゃん」は、テレビCMの普及とともに日本全国のお茶の間へ浸透します。歴代のCMには人気タレントや落語家が起用され、キャッチーなフレーズとともに「ご飯にはキューちゃん」という食文化を定着させました。