まず把握しておきたいのが、爪の各パーツの構造と正しい名称だ。指先の爪本体は「爪甲(そうこう)」と呼ばれ、その下の皮膚は「爪床(そうしょう)」という。爪甲は完全に透明な角質板であり、健康な状態では爪床の毛細血管が透けて見えるため、ほんのりピンク色を帯びている。
爪の根元にある白い部分の名前は「爪半月(そうはんげつ)」または「ルヌラ(Lunula)」と呼ばれる。この部位が白く見える理由は、爪を作る工場である「爪母(そうぼ)」から生まれたばかりの爪が、まだ十分な角化(硬化)を終えておらず、水分を多く含んで白く不透明に見えるためだ。爪が先端に向かって押し出されて成長する過程で、水分が抜けて角化が完了し、透明へと変化していく。
一方、爪先で皮膚から離れた白い部分は「フリーエッジ(遊離縁)」と呼ばれ、下部の爪床から離れて乾燥・空気を含むことで白く見える。根元の爪半月と先端のフリーエッジは、生じるメカニズムが全く異なる。