昭和5(1930)年、初代柳橋らを中心に結成された「日本落語協会」を祖とする公益社団法人落語芸術協会。通称「芸協」と呼ばれるこの組織は、もう一つの巨大勢力である一般社団法人落語協会と並び立ち、東京の寄席文化を支える車の両輪として君臨してきた。
両団体の大きな違いは、一門の多様性と風通しの良さにある。一般社団法人落語協会が厳格な師弟関係と伝統的な古典落語の継承に強い重きを置くのに対し、芸協は新作落語やテレビタレント活動、さらには他ジャンルの芸人の受け入れにも柔軟だ。格式を守りつつ個性を解き放つ自由な姿勢こそが、多才なスターを世に送り続ける原動力になっている。