この悲劇は戦後、文学や映像作品として取り上げられました。その代表作が、1974年に制作された真岡郵便電信局事件映画『樺太1945年 夏 氷雪の門』(監督:村山三男)です。
豪華キャスト陣を起用し、史実を忠実に再現した力作でしたが、当時の日ソ友好関係への悪影響を懸念した政治的圧力や配給妨害を受け、全国公開直前に事実上の上映中止へと追い込まれました。「幻の映画」として長年封印されていましたが、関係者の粘り強い活動により、2010年以降に劇場公開やデジタル配信が実現し、広く再評価されるに至っています。
作品が描く「任務への責任感」と「理不尽に奪われる若き命」の対比は、国家間のパワーゲームに巻き込まれる一般市民の受難を痛烈に告発しています。