純烈の歴史は、リーダーである酒井一圭が直面した人生最大の危機から始まりました。子役時代から『あばれはっちゃく』などで活躍し、特撮ドラマ『百獣戦隊ガオレンジャー』のガオブラック役で脚光を浴びた酒井ですが、2007年に映画の撮影現場で約10メートルの高さから転落。右足首を粉砕骨折し、生死の境をさまよう重傷を負いました。
ベッドの上で将来への絶望に苛まれていた酒井の夢枕に現れたのが、昭和の歌謡界を牽引した内山田洋とクール・ファイブや前川清の姿でした。「ムード歌謡コーラスグループをつくって親孝行をしよう。紅白歌合戦に出て、親を喜ばせよう」――この直感を契機に、酒井は自ら電話をかけ、特撮番組などで苦楽を共にした俳優仲間を一人ひとり口説き落としていきました。
こうして集まったのが、結成当時6人の初期メンバーです。
- 酒井一圭:リーダー・プロデューサー(『百獣戦隊ガオレンジャー』ガオブラック)
- 白川裕二郎:メインボーカル(元大相撲力士・『忍風戦隊ハリケンジャー』カブトライジャー)
- 小田井涼平:コーラス(『仮面ライダー龍騎』仮面ライダーゾルダ)
- 友井雄亮:コーラス・振付(『仮面ライダーアギト』仮面ライダーギルス)
- 林田達也:コーラス(元ロックバンド「BLue-B」ボーカル)
- 後上翔太:コーラス(東京理科大学を中退して合流した最年少メンバー)
※なお、結成のごく初期には俳優の三上佑介が短期間参加していましたが、デビュー前に脱退。一般的に「純烈の初期メンバー」「オリジナルメンバー」と呼ばれるのは、2010年6月にシングル『涙の銀座線』でユニバーサルミュージックからメジャーデビューを果たした上記6人です。
平均身長183cmを超える長身と端正なルックスを持ちながら、デビュー後は契約解除の憂き目に遭い、キャバレーの呼び込みや全国の健康ランドを巡る過酷な営業が続きました。客席からヤジを飛ばされ、時には酒をかけられながらも、お風呂上がりのファン一人ひとりと握手を交わして築き上げた草の根の絆こそが、純烈の揺るぎない土台となったのです。