そもそも「再生不良性貧血」とはどのような疾患なのか。単なる鉄分不足による一般的な貧血とは根底から異なる。骨髄の中にある造血幹細胞が障害を受け、血液細胞を生み出す機能そのものが著しく低下する病気だ。厚生労働省によって指定難病に認定されており、重症度に応じた手厚い医療費助成の対象となっている。
主な症状としては、赤血球不足による強い倦怠感や動悸、白血球減少に伴う易感染性(感染症にかかりやすくなる状態)、そして血小板減少による皮下出血や歯肉出血、鼻血といった出血傾向が挙げられる。少しぶつけただけで大きな紫斑ができたり、熱が下がりにくくなったりすることから異常に気づくケースが多い。
診断現場では、日本血液学会が制定した最新のガイドラインに基づき、血液検査や骨髄穿刺(骨髄像の確認)、染色体分析などが迅速に行われる。医療業界においても、早期発見と適切な重症度判定がその後の治療成績を左右する最重要の鍵として位置づけられている。