社会全体で「品性」や「振る舞い」への関心が高まっている背景には、近年の出版業界における大きなトレンドが影響している。かつてはスキルアップや仕事術が中心だった自己啓発書市場において、人間の生き方や品格をテーマにした書籍が驚異的な売れ行きを見せている。
その象徴とも言えるのが、マナー講師の諏訪ひろみ氏が著し、ダイヤモンド社から刊行された『「育ちが良い人」だけが知っていること』だ。同書は紙の書籍にとどまらず、Amazon Kindleなどの電子書籍市場でも長期間にわたりベストセラーを記録。従来の堅苦しいマナーブックとは一線を画し、日常の具体的なシーンに即した「立ち振る舞いの本質」を明快に提示したことで、多くの読者の共感を集めた。