誰もが幼少期に一度は触れた経験がある「一本橋こちょこちょ」ですが、いざ我が子を前に歌おうとすると、細かなフレーズや指の動かし方に迷う保護者は少なくありません。まずは日本全国の保育・幼児教育現場で最もスタンダードに親しまれている公式的な歌詞と、赤ちゃんの感覚を心地よく刺激する実践的なやり方を確認しておきましょう。
【最も標準的な歌詞】
「いっぽんばし こちょこちょ
たたいて つねって
かいだん のぼって
こちょこちょこちょ!」
この短くリズミカルなフレーズには、乳児の注意を惹きつけ、安心感から高揚感へと導く見事な起承転結が組み込まれています。動作の手順は以下の4ステップで展開するのが理想的です。
まず、赤ちゃんを仰向けに寝かせるか膝の上に抱き、親子の視線をしっかり合わせます。第1フレーズ「いっぽんばし こちょこちょ」で、子どもの手のひら、あるいは手首から腕の内側にかけて、大人の人差し指で一本の直線を描くようにスーッと優しくなぞります。
続く「たたいて」では、手のひらや腕を指の腹でトントンと軽くリズミカルにタッピングします。「つねって」の箇所では、決して皮膚を強く挟むのではなく、親指と人差し指の腹で赤ちゃんの柔らかい皮膚をぷにぷにと優しくつまむようにマッサージします。この触覚の変化が、子どもの感覚受容器を心地よく目覚めさせます。
クライマックスへ向かう「かいだん のぼって」では、指先を足に見立てて「トコトコトコ」と手首から二の腕、肩、首元へと少しずつリズミカルに駆け上がっていきます。ここで子どもは「もうすぐくすぐられる!」という期待に胸を膨らませます。そして最後の「こちょこちょこちょ!」で、脇の下やお腹、首筋を優しくくすぐり、爆笑のピークを迎えます。
なお、地域や歌い手によっては「一本橋わたれ 歌詞」として定着しているケースも多く見られます。その場合は「一本橋わたれ、さあわたれ、たたいて つねって…」と導入のリフレインが変化しますが、基本的なスキンシップの流れは同一です。