長野じゅりあが東京女子プロレス(TJPW)のリングに別れを告げたのは、2024年4月13日の後楽園ホール大会でした。2022年3月の両国国技館デビューから約2年、宮本もかとの「空手タッグ」をはじめ、旋風脚やブラジリアンキックを武器にファンを魅了し続けた中での電撃引退は、業界内外に大きな衝撃を与えました。
関係者の証言および引退会見での本人の肉声を紐解くと、引退の背景には「極限状態にあった多重生活の限界」と「将来のキャリア設計」が存在していました。
「看護師として夜勤をこなし、明けでそのまま道場に向かって受け身の練習をし、週末は全国遠征の試合に出場する」という生活は、想像を絶する負荷を心身に強いていました。特に脳神経外科という1分1秒の判断が人命を左右する現場において、万が一の怪我や脳震盪などのリスクを抱え続けることは、プロの医療従事者としての倫理的葛藤を生んでいたとされます。
公の場で語られた「中途半端な気持ちでリングに上がり続けることは、命がけで戦う他のレスラーにも、患者さんにも失礼になる」という言葉は、妥協を許さない彼女の実直な性格を如実に物語っています。