なぜ人々は、旅先でここまで狂気的な熱量を持って化粧品や日用品を買い集めるのか。社会心理学の観点から見ると、そこには「FOMO(取り残されることへの恐怖)」と「代理承認欲求」が複雑に絡み合っている。SNSで可視化された「みんなが買っている神アイテム」を手に入れることは、単なる実用品の獲得ではなく、旅行の成功体験を証明するトロフィーのような役割を果たしている。
さらに、中国語圏を中心とする家族・親族への手土産文化(伴手礼)も影響している。信頼性の高い日本のドラッグストア製品を親しい人々に配る行為は、人間関係の絆を維持・強化するための重要な社会的儀礼なのだ。
過熱するトレンドに振り回されず、納得のいく買い物をするためには、以下の判断基準を持つことが不可欠だ。
ドラッグストアでのコスメ・日用品選びに向いている人
- 成分表示を自分で確認し、肌質に合うかを冷静に判断できる人:SNSの「誰にでも効く」という誇大表現に惑わされず、セラミド、ナイアシンアミドなどの成分濃度をチェックできる人。
- 日常的なケアにコストパフォーマンスを求める人:1本数万円の高級化粧品をちびちび使うより、2,000円前後の良質な製品をたっぷり使って肌のコンディションを保ちたい人。
- 穴場店舗や郊外店を効率よく回れる人:繁華街の旗艦店で品切れに悩まされる時間を避け、住宅街やターミナル近郊の店舗を活用できる人。
ドラッグストアでのまとめ買いに慎重になるべき人
- 「バズっているから」という理由だけでストック買いしてしまう人:化粧品には使用期限がある。未開封でも数年、開封後は半年〜1年が目安であり、使い切れない大量買いは酸化や劣化のリスクを伴う。
- 肌が極度に敏感で、テスターでのパッチテストを怠りがちな人:いくら評判が良くても、配合されているアルコールや防腐剤、高濃度ビタミンが肌トラブルを引き起こすリスクはある。
- 免税手続きの混雑や在庫切れにストレスを感じやすい人:観光シーズンの週末における都心の免税レジは30分〜1時間待ちも珍しくない。限られた旅程の時間を削る価値があるかを見極める必要がある。