コミュニティサイトやSNS、ペット相談窓口には、「散歩のたびにサラダバーのように草を食べ続けて困る」「やめさせようとリードを引いても頑として動かない」といった切実な声が日々寄せられています。
動物病院の現場における臨床事例を調査すると、飼い主が「ただの雑草食い」と軽視していた結果、深刻な事態へ発展したケースが後を絶ちません。ある都内動物医療センターの獣医師の手記によると、春先に激しい腹痛で搬送されたラブラドール・レトリバーの胃内から、絡まり合った大量の枯草と除草剤成分が検出され、緊急胃洗浄と数日間の集中点滴治療を要した事例が報告されています。
ネット上の掲示板や知恵袋などでは「草を食べるのは犬の当たり前の権利だから自由に食べさせるべき」という極端な意見も見受けられますが、都市環境下における散歩道は、除草剤、車からの排気ガス重金属、タバコの吸い殻、野良猫や野生動物の糞尿に起因する寄生虫卵(回虫やジアルジアなど)に汚染されているのが現実です。
現場の獣医師らが口を揃えるのは、「犬が草を食べたがる衝動自体は自然な行動であるが、屋外の不特定多数の草を無防備に摂取させる行為は感染症と中毒のリスクが極めて高い」という冷徹な事実です。