ファミコンの限られたメモリ環境下で、パーティ3人のレベル、経験値、所持金、アイテム、重要イベントのフラグを保持するため、開発チームは極めて高度なデータ圧縮アルゴリズムを設計しました。これが復活の呪文の仕組みの根幹です。
プレイヤーの進行状況データはまず細かなビット列に分解され、所持ゴールドや紋章の取得状況などのパラメータごとに定められた領域へ割り振られます。その上で、データの改ざんや書き間違いを検知するためのチェックサム(誤り検出符号)が付加され、全体がスクランブル処理(暗号化)された後、ひらがな64文字の対応テーブルを用いて52文字の文字列へと変換されます。
現在では有志のエンジニアによってアルゴリズムが完全にリバースエンジニアリングされており、ウェブブラウザ上で任意のステータスを指定してパスワードを出力できる復活の呪文 自動生成ツールや、入力した文字列の正当性を瞬時に判定する復活の呪文 計算機が多数公開されています。半導体やストレージが極めて高価だった時代、わずか52文字の平仮名にこれほどの情報量を詰め込んだプログラミング技術は、現代のソフトウェア開発の視点から見ても驚嘆に値します。