レクサスの歴史は、1980年代のトヨタ社内における極秘プロジェクトから始まった。当時、大衆車メーカーとして確固たる地位を築いていたトヨタだが、北米市場では「安くて壊れない実用車」というイメージが定着していた。この殻を破り、富裕層向けの最高級セダンを開発すべく立ち上がったのが、当時の豊田英二社長の「世界一の車を作ろう」という大号令だった。
こうして1989年、アメリカで初代LS400(日本名セルシオ)が発売される。徹底的な顧客志向と、それまでの高級車の常識を覆す圧倒的な静粛性、そして完璧なディーラーサービス。これらがアメリカのセレブ層の心を掴み、レクサスはまたたく間に一流ブランドの仲間入りを果たした。日本国内での展開が始まったのは、それから16年も経った2005年のことである。