週末の夕刻、歌舞伎町のビル地下へと続く階段には、若い女性たちの長い列ができる。彼女たちの目的はテレビに出てくるような有名芸能人ではない。 SNSの画面越しに毎日言葉を交わし、数分後には目の前で自分の名前を呼んでくれる「私だけのアイドル」だ。
大手芸能プロダクションが提供するマスメディア向けのアイドル像が「遠くから仰ぎ見る偶像」だとすれば、彼らは「手の届く場所で共に時間を消費する存在」である。この決定的な違いが、ファンの感情を強く揺さぶる。ライブパフォーマンスはあくまでプロローグに過ぎず、真のメインイベントは終演後に待っている。