現地を訪れてまず驚かされるのは、来園者の滞在時間の長さだ。かつての「立ち寄り型」から、じっくりと時間をかけて回る「滞在型」へのシフトが明白に現れている。北陸新幹線の敦賀延伸に伴い、首都圏だけでなく関西・中京圏からのアクセス性が劇的に向上したことが大きな要因だ。小松空港からのルートと相まって、広域的な周遊拠点としての価値が再評価されている。
時代の変化に対応するため、施設内では新しい取り組みが次々と展開されている。静かに見学するスタイルから、五感をフルに使う体験型観光への移行だ。伝統工芸の歴史的背景を解説するデジタルガイドの導入や、多言語でのワークショップ対応など、訪れる側のニーズに合わせたアップデートが各館で進められている。静寂に包まれた森の佇まいはそのままに、提供されるコンテンツの密度は以前にも増して濃くなっている。